主催・共催者からのご挨拶

横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会事務局長
大平勝弘
おかげさまで今年度もYPAMを開催させていただく運びとなりました。
YPAMは、演劇、ダンス、パフォーマンスなどの実演芸術に取り組み、その創造・普及・国際交流に従事する人々が集うプラットフォームです。前身のTPAMから数えて31回目、YPAMとしては6回目の開催を迎えます。
丸岡ひろみ前ディレクターが2026年3月に退任したことに伴い、私は新たに事務局長に就任いたしました。私は、横浜の舞台芸術を支える創造拠点であるSTスポットや急な坂スタジオなど、若手アーティストの発表・創作活動を支援する場で自身の活動の礎を築き、TPAMディレクションにゲストディレクターとして2012年から2014年まで関わらせていただきました。その後、しばらく日本を離れて育児に専念しておりましたが、帰国後の2024年に再び事務局に参画いたしました。現在、YPAMは新たな運営体制のもと、ディレクターを置かず新たなチーム体制にて運営に臨んでいます。
これまで、20年の長きにわたりディレクターを務めた丸岡が築き上げた、舞台芸術における国際性はもとよりその同時代性とアジアの協働というビジョンは、私たち新体制のチームに深く受け継がれています。この大切な精神をしっかりと引き継ぎながら、来たるべき新たな価値の創造に向かって、YPAMをより発展させていく所存です。
また、神奈川県域で展開されるフリンジプログラムは、参加公演数の最多記録を毎年更新しています。その熱量と可能性をぜひ皆様に体感していただければ幸いです。
末筆ながら、YPAM2027の開催にあたり、ご協力いただいた関係者の皆様、そしてご参加・ご登録くださる皆様に厚く御礼申し上げます。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

公益財団法人神奈川芸術文化財団 理事長
磯崎功典
「横浜国際舞台芸術ミーティング(YPAM)」は、名称を新たにしてから6回目を迎え、名実ともに定着した催事となりました。今年度からは前身となるTPAMと同じ2月の開催となり、また新たな一歩を踏み出すこととなります。支えて下さる多くの皆さまのご理解とご尽力により開催できることを、深く感謝申し上げます。
当財団が運営するKAAT神奈川芸術劇場では、国内外の優れた作品の上演のみならず、実験的フォーラムやレセプションが開催されるなど、メイン会場として多くの催物が予定されています。国内外の多くの皆さまに当劇場にお越しいただく機会となることを光栄に思います。そして、国内外の芸術団体が参加し横浜市内の各所で開催されるYPAMフリンジも、年々登録数が増加傾向にあり、劇場内外問わず至る場所で上演されます。
こうした催事を通じて、芸術文化が街の賑わいを創出して地域に貢献すること、また参加される皆様が多様な価値観に触れて交流を深める場となることを、心より願っております。

公益財団法人横浜市芸術文化振興財団 理事長
近藤誠一
世界各地で対立や分断が深まり、異なる立場や価値観をもつ人々が互いを理解することの難しさが浮き彫りになっています。こうした時代こそ、他者を理解するために自らのものの見方を問い直すことが大切です。
芸術は、ときに芸術そのもののあり方や価値さえ問い直しながら、新しい表現を生み出してきました。そうした営みは、私たちを慣れ親しんだものの見方や、目に見えない政治的・社会的規制から解き放ち、世界を別の角度から見る機会を与えてくれます。とりわけ舞台芸術は、異なる背景をもつ人々が同じ時間と空間を分かち合う芸術です。しかし、同じ上演に立ち会っても、そこで何を感じ、どのような意味を見いだすかは人によって異なります。その違いを知り、互いの感じ方や考え方に耳を傾けることが、他者への理解を深める一つの契機となるのだと思います。
アジアを中心に世界各地の舞台芸術関係者が集うYPAMは、多様な表現が出会い、対話から新たな創造や協働が始まる場です。そこで芽生えた交流が国や地域を越えて広がるとともに、横浜で活動し、暮らす人々にも新しい発見をもたらすことを願っています。

国際交流基金 理事長
黒澤信也
はじめに、YPAM2027開催のためにご尽力いただいてきたすべての関係者のみなさまに、深い感謝とお礼を申し上げます。
国際交流基金(JF)は、2024年度から日本とASEANとの人的交流事業「次世代共創パートナシップ―文化のWA2.0―」を継続的に実施し、次世代の交流と人材育成につとめています。昨年度はYPAM期間中、ASEANを中心に諸外国から15名の舞台芸術専門家を招聘し、多くの実りある交流を生み出すことができました。
様々な注目すべきアーティストや興味深いイニシアティブが生まれているASEANの舞台芸術と、日本の舞台芸術とのつながりを深め、そこでの対話や交流を通じて広がる実践や知見を世界に発信する意義は日に日に高まっています。今回のYPAMにおいてもJFは、いろいろな国や文化を背景に持つ専門家がリスペクトの精神をもって交流し、学びあうための様々な事業を後押ししていきます。
YPAMを起点に人が行き来し、多様なアイディアが交換され、人と人との信頼関係が醸成されることで、日本と世界の舞台芸術分野での人的交流がより一層加速していくことを切に願っています。