浪のしたにも都のさぶらふぞ

YCAMとのコラボレーション

シュウ・ジャウェイ(許家維) + チャン・ティントン(張碩尹) + チェン・シェンユゥ(鄭先喻)

砂糖と人形浄瑠璃を通して見る、台湾と日本の、近代化と戦争の記憶。

  • 日本
  • 台湾
  • ダンス
  • ヴィジュアル/映画

台湾を拠点に国際的に活躍するアーティスト、シュウ・ジャウェイ(許家維)、チャン・ティントン(張碩尹)、チェン・シェンユゥ(鄭先喻)。普段は個々で活動する三人ですが、日本統治時代の台湾における砂糖産業を起点に台湾と日本の関係や近代化の記憶を辿る二部作、『等晶播種』(2021年)と『浪のしたにも都のさぶらふぞ』(2023年)を共同で制作しました。

山口情報芸術センター[YCAM]とのコラボレーションによる本作のタイトルとなった「浪のしたにも都のさぶらふぞ」は、平家物語の壇ノ浦の戦いの場面で発される言葉。明治時代に福岡県・門司に建てられた製糖工場を舞台に、人形浄瑠璃、VR、モーションキャプチャーの「操る/操られる」原理を歴史の動力に見立て、台湾/日本の近代史を再訪する映像インスタレーション/パフォーマンスです。東京藝術大学元町中華街校舎での『等晶播種』とあわせてご覧ください。

会場

KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
〒231-0023 横浜市中区山下町281

日時

12.12 Fri 19:30 – ポストパフォーマンストークを予定
12.13 Sat 12:30
12.13 Sat 17:00

上演時間

36分

言語

日本語

翻訳・字幕

日本語・英語字幕

アクセシビリティ

  • 車椅子入場可
  • 多目的トイレ
  • 託児サービス

※車椅子席をご予約の際はYPAM事務局までお問い合わせください。(TEL 045-264-6514 Email ticket@ypam.jp)

*12.13 Sat 12:30 託児サービスあり(¥2,000)公演1週間前までに要予約(マザーズ:0120-788-222)

チケット

一般 ¥3,500
YPAM参加登録者 ¥2,000

お取り扱い:YPAMチケットサイト、チケットかながわ(一般のみ)

*未就学児童入場不可

アーティスト情報

シュウ・ジャウェイ(許家維)

1983年台中生まれ。作品を通して、従来の歴史の語りでは忘れ去られて排除されてきた人間、物質、場所の関係性を紡ぎ、台湾とアジア各地との地政学的、歴史的、文化的接続、時代の波に翻弄される人々の個人史に光を当てる。2013年のヴェネチア・ビエンナーレ台湾パビリオンに出品、同年ヒューゴ・ボス・アジア・アート賞のファイナリストとなる。2017年、第15回台新アワード最優秀賞を受賞。2024年、第10回Eye Art & Film賞受賞。タイランド・ビエンナーレ チェンライ2023、アジア・パシフィック・ビエンナーレ(2021年、オーストラリア)、シンガポール・ビエンナーレ(2019)、上海・光州・釜山・シドニービエンナーレ(2018)などのグループ展に参加。日本では「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」(2018年、国立国際美術館)、シアターコモンズ'18、「MAM Screen」(2018年、森美術館)、「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」(2025年、森美術館)、国際芸術祭「あいち2022」に参加している。

チャン・ティントン(張碩尹)

1982年台北生まれ。張はゲームとアートの批評的側面に着目し、複数の感覚に働きかけるインタラクティブなインターフェースを通じて、ゲームのプレイヤーとアートの観客の双方を惹きつけ、シンプルな操作で詩的な物語世界に没入できるゲーム体験を創り出している。これまでにマットレス・ファクトリー現代美術館(アメリカ)や台北市立美術館(台湾)等で個展を開催。テアター・イプセン(ノルウェー)、台北ビエンナーレ(台湾)、コンプトン・ヴァーニー美術館(イギリス)、ウェルカム・トラスト(イギリス)などでグループ展やコミッションに参加している。主な受賞歴には、SXSWイマーシブ部門審査員特別賞(アメリカ)、台新アワード(台湾)、台北美術賞(台湾)、エルツォグ・ダ・シルヴァ賞(スペイン)、VIAアーツ・プライズ(イギリス)、ギルバート・ベイズ賞(イギリス)などがある。

チェン・シェンユゥ(鄭先喻)

1984年高雄生まれ。アーティストでありソフトウェア開発者でもあり、電子機器を取り入れた美術作品やソフトウェア、実験的な生物電子装置を制作している。人間の行動や感情、ソフトウェア、機械同士の関係性に焦点を当てた作品を通じて、社会や環境に対する独自の視点をユーモラスに表現している。2014年に台北デジタルアート賞最優秀賞、2017年に高雄美術賞ニューメディア・アート部門最優秀賞、2019年に銅鐘藝術賞、2021年に第19回台新アワード視覚芸術部門賞を受賞。また、2023年にはアルスエレクトロニカでS+T+ARTS栄誉賞にノミネートされた。台湾、アジア、ヨーロッパを中心に個展の開催やグループ展に参加している。近年では、アルスエレクトロニカ・フェスティバル2023、バルセロナのソナー2025、さらにオランダ、スロベニア、ノルウェー、イタリア、ドイツ、フランス、オーストリア、韓国などで展覧会に参加している。

スタッフ/キャスト/クレジット

許家維 + 張碩尹 + 鄭先喻
《浪のしたにも都のさぶらふぞ》
YCAMとのコラボレーション
2023年
6チャンネル・ビデオ、VRパフォーマンス
約36分

アーティスティック・ディレクション:許家維、張碩尹、鄭先喻
脚本:楊凱婷、張碩尹

映像出演
文楽人形遣い:吉田玉助、桐竹紋吉、吉田玉路(公益財団法人文楽協会)
太夫:竹本友和嘉
三味線・大正琴奏者:田中悠美子
パーカッショニスト:Taikimen(山﨑大輝)
ラボ研究員:伊藤隆之

VRパフォーマー:坂井遥香

テクニカル・ディレクション:時里充*、大脇理智、伊藤隆之
プロジェクト・マネジメント:趙宜恬
リサーチ・撮影コーディネーション:門司港アート・プラットフォーム(池上貴弘、岩本史緒)、趙宜恬
キュレーション:吉﨑和彦

音楽監督:許德彰
浄瑠璃・大正琴作曲:田中悠美子
三味線作曲:田中悠美子、許德彰
パーカッション作曲:許德彰
音響デザイン:許德彰
サウンド・ミキシング:許德彰
音楽協力:田中悠美子

映像監督:許家維
撮影監督:森内康博
撮影:森内康博、鄭禹晨、時里充*、山岡大地*、大脇理智
ドローン撮影:白澤哲浩
モーション・キャプチャー:大脇理智、時里充*
3Dスキャン:高原文江*、時里充*
録音:葛西俊彦、加瀬拓真、中上淳二*、伊藤隆之
照明:高原文江*
衣装デザイン:陳必綺
メイクアップ:鄭先喻、陳必綺
プロダクション・マネジメント:クラレンス・ン
楽器デザイン:張碩尹
楽器制作:林國瑋、張碩尹、鄭先喻、大脇理智
アルコール製造:伊藤隆之、高原文江*、太田遥月*
セットデザイン:張碩尹
美術:スーパーファクトリー、大脇理智、石崎智子*、正分あゆみ*、時里充*
映像編集:許家維
カラーコレクション:楊子逸
VFX:蔡承錕、楊子逸
CG制作:半澤智朗
CGアニメーション:時里充*
CGアニメーションアシスタント:板倉勇人*
脚本共同編訳:池田リリィ茜藍、山本浩貴+h(いぬのせなか座)、田中悠美子、吉﨑和彦
浄瑠璃超訳:田中悠美子
英語翻訳:岩本史緒
字幕制作:鄭禹晨、板倉勇人*
制作コーディネーション:カルティカ・メノン*、福地ひかり、仲島智紗子

パフォーマンス・ディレクション:張碩尹
舞台監督:クラレンス・ン
舞台デザイン:張碩尹、鄭先喻
舞台制作:大脇理智
照明デザイン:鄭先喻
映像:大脇理智
影絵装置:安藤充人*
システム構築:中上淳二*、時里充*、三浦陽平
制作:仲島智紗子

撮影協力:関門製糖株式会社、新門司砕石工業株式会社、三宜楼、北九州フィルム・コミッション
スペシャルサンクス:門司港アート・プラットフォーム、虎尾糖廠

本作品は、台湾の財団法人国家文化芸術基金会の助成を受けて制作されました。

*山口情報芸術センター[YCAM]スタッフ

照明:山森栄治、上山真輝|音響:稲荷森健、宇田川裕希|舞台:株式会社ステージワークURAK|技術監修:上山真輝、尾崎聡、稲荷森健|制作統括:平岡久美

KAAT神奈川芸術劇場|舞台機構:山添平、鈴木寿彦|照明:佐藤綾香、勝部遥河|音響:星野大輔、川根怜奈|プロダクションマネージャー:平井徹

共催:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター

関連プログラム

シュウ・ジャウェイ(許家維) + チャン・ティントン(張碩尹) + チェン・シェンユゥ(鄭先喻)
等晶播種